「Cherokee」は、イギリスのバンドリーダーレイ・ノーブルが1938年に作曲したジャズ・スタンダードで、5楽章からなる「Indian Suite」の第1楽章として発表された。副題は「Indian Love Song」。チャーリー・パーカーがこの曲のコード進行を基に名曲「Ko-Ko」を生み出したことでも知られる。
B♭メジャーの64小節AABA形式という、通常の倍の長さを持つ構成が特徴である。Aセクションのハーモニーは比較的平明だが、ブリッジではB、A、Gメジャーへとii-V-I進行で次々に転調する高度な和声展開が待ち受ける。この難解なブリッジを高速テンポで演奏することがビバップ・ミュージシャンの試金石となり、パーカーは修業時代に全12キーでこの曲を練習したと伝えられる。ジャム・セッションでは腕試しの曲として今も頻繁に取り上げられる。
1939年のチャーリー・バーネット楽団によるスウィング版が最初の大ヒットとなった。ビバップの文脈では、1945年のチャーリー・パーカーによる「Ko-Ko」(Savoy)が歴史的録音として不朽の地位を占める。