「Wave」は、ボサノヴァの巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンが作曲し、1967年の同名アルバムWaveに収録されたインストゥルメンタル・ナンバーである。クラウス・オガーマンによる弦楽アレンジが華を添えた。
キーはDメジャー、AABA形式。冒頭から印象的なメロディが波のように寄せては返し、ジョビン特有の洗練されたクロマティック・ハーモニーと自然体のリズム感が調和している。コード進行にはメジャー7thやディミニッシュ・コードが効果的に配置され、ボサノヴァの流れるようなリズムの中で豊かな色彩を生み出す。インストゥルメンタルとして書かれたが、後に英語詞が付けられヴォーカル曲としても親しまれている。
ジョビン自身のアルバムWaveが決定的録音であり、彼のピアノとオガーマンのオーケストレーションの融合が見事だ。ジャズ・ミュージシャンによるカヴァーも多く、オスカー・ピーターソンやジョー・ヘンダーソンのアルバムDouble Rainbowでの演奏も高く評価されている。