「Pent Up House」は、1956年にソニー・ロリンズが作曲したハード・バップの名曲である。ロリンズは「サキソフォン・コロッサス」の異名で知られるテナー・サックスの巨人であり、即興演奏における圧倒的な創造力とテーマティック・ディヴェロップメントで20世紀のジャズ史に不朽の足跡を残した。
形式は16小節のAABAという簡潔な構成。キーはGメジャー。ii-V-I進行を基調としたシンプルなコード進行でありながら、メロディは跳ねるようなシンコペーションと独特のアクセントを持ち、ミディアム~アップテンポで演奏される際に強い推進力を生む。短いフォームのため繰り返しのサイクルが速く、ソリストの瞬発力とアイデアの豊かさが試される、ジャムセッションでも人気の高いナンバーだ。
初録音はソニー・ロリンズのアルバムSonny Rollins Plus 4(1956年、Prestige)で、クリフォード・ブラウン(トランペット)、マックス・ローチ(ドラムス)、リッチー・パウエル(ピアノ)が参加。この録音の約3ヶ月後にブラウンとパウエルが自動車事故で他界しており、この名盤はかけがえのない歴史的記録でもある。