「I Got Rhythm」は、ジョージ・ガーシュウィンが作曲し、兄のアイラ・ガーシュウィンが作詞した楽曲で、1930年のブロードウェイ・ミュージカルGirl Crazyで初演された。エセル・マーマンの歌唱で大ヒットし、瞬く間にジャズ・スタンダードとなった。
オリジナルは34小節だが、ジャズでは2小節のタグを省いた32小節AABA形式で演奏されるのが一般的で、キーはB♭メジャーが標準。このコード進行は「リズム・チェンジ」と呼ばれ、12小節ブルースと並んでジャズの最重要フォームとなっている。Aセクションの I-vi-ii-V の循環進行とブリッジの五度圏進行が骨格を成し、ビバップ以降は多彩な代理コードやリハーモナイゼーションが加えられてきた。ペンタトニック・スケールを基調とするメロディも特徴的である。
リズム・チェンジを土台にした「コントラファクト」は無数に存在し、チャーリー・パーカーの「Anthropology」「Moose the Mooche」、デューク・エリントンの「Cotton Tail」、ソニー・ロリンズの「Oleo」などが代表的である。ジャズ・ミュージシャンにとって、このコード進行の習得は必須とされている。