「クレージー・リズム」は、1928年にジョセフ・メイヤーとロジャー・ウルフ・カーンが作曲し、アーヴィング・シーザーが作詞したスウィング・ナンバーである。ブロードウェイ・ミュージカルHere's Howeのために書かれた。
キーはGメジャーが一般的で、32小節のAABA形式。タイトル通りリズミカルで躍動感に溢れたメロディが特徴で、スウィング・エラから現代に至るまでジャム・セッションの定番として愛され続けている。和声進行はスタンダードなii-V-Iの枠組みに沿いながらも、軽快なシンコペーションとキャッチーなリフが曲全体を引き締めている。アップテンポで演奏されることが多く、ソリストの技量とスウィング感が存分に試される一曲だ。
代表的なジャズ録音として特に名高いのは、ベニー・カーターとコールマン・ホーキンスの共演アルバムFurther Definitions(1961年)に収録されたヴァージョンで、二人のサックスの巨人による洗練されたアンサンブルとソロが堪能できる。チェット・ベイカーやステファン・グラッペリによる録音も広く親しまれている。