「カズン・マリー」は、ジョン・コルトレーンが1959年に作曲し、歴史的名盤Giant Stepsに収録されたナンバーである。タイトルは、コルトレーンの従姉妹であるメアリー・ライアリー・アレクサンダーに捧げられたもの。コルトレーン自身が彼女を「とても飾らない、親しみやすいスウィングする人」と形容している。
12小節のブルース形式をベースとしつつ、コード進行は従来のブルースとは異なるユニークな変化を含んでおり、コルトレーンは「ブルースの風味を保ちながらも、通常のブルース進行ではない」と語っている。キーはA♭メジャー。リフ的なテーマはキャッチーで親しみやすく、ミディアム・テンポのスウィング感が心地よい。Giant Stepsのタイトル曲のような超絶的な和声の迷宮とは対照的に、ストレートアヘッドなブルース・フィーリングが楽しめる。
録音は1959年5月4日、ニューヨークのアトランティック・スタジオで行われた。メンバーはトミー・フラナガン(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、アート・テイラー(ドラムス)。コルトレーンは1961〜63年にかけて自身のカルテットでもこの曲を折に触れて演奏した。