「カム・サンデー」は、デューク・エリントンが1943年に作曲した、ジャズにおける「聖なる」楽曲の代表格である。1943年1月23日のカーネギー・ホール公演のために書かれた大組曲Black, Brown and Beigeの第1楽章の一部として誕生した。
黒人霊歌の深い精神性を宿した荘厳かつ温かなメロディが最大の魅力で、ゆったりとしたテンポの中で朗々と歌い上げられる旋律は、聴く者の心に静かに染み入る。初演ではアルトサックスのジョニー・ホッジスがメロディを担い、その豊潤な音色がこの曲を象徴するものとなった。形式はシンプルで、即興演奏よりもメロディの美しさと表現力が問われるバラード・ピースである。1958年にエリントン自身が歌詞を付け、ゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンとのヴォーカル版を録音したことで、曲の知名度は大きく広がった。
代表的録音は、1958年のアルバムBlack, Brown and Beigeにおけるマヘリア・ジャクソン参加のヴァージョンと、ホッジスをフィーチャーした1943年カーネギー・ホールでのライヴ録音の二つが双璧をなす。エリントンは晩年のセイクリッド・コンサート(1965年〜)でもこの曲を繰り返し演奏した。