「Can't We Talk It Over」は、ヴィクター・ヤングが作曲し、ネッド・ワシントンが作詞した1931年のポピュラー・バラードである。ヤングはワルシャワ音楽院で学んだヴァイオリニスト出身の作曲家で、「When I Fall in Love」「Street of Dreams」など数多くのスタンダードを生み出した。
キーはE♭で、32小節の端正なバラード形式をとる。「話し合えないだろうか」という切実な歌詞に、ヤングの流麗なメロディが絶妙に寄り添う。和声はロマンティックかつ洗練されており、ヤング特有の映画音楽的な広がりと抒情性が感じられる。テンポはスロー・バラードが定番で、ヴォーカリストが情感を込めて歌い上げるのに適した一曲である。
1931年にベン・バーニー楽団が最初の録音を行い、ビング・クロスビーのブランズウィック盤も同時期に人気を博した。ルディ・ヴァリーもカバーし、1930年代初頭のクルーナー・ブームを象徴するナンバーとして定着した。