「Can't We Be Friends」は、ケイ・スウィフトが作曲し、ポール・ジェイムズ(本名ジェイムズ・ポール・ウォーバーグ)が作詞した1929年のナンバーである。ブロードウェイのレヴュー『The Little Show』でリビー・ホルマンが歌い、広く知られるようになった。
キーはE♭で、32小節のバラード形式をとる。失恋の痛みを「せめて友達でいられないか」と問いかける切ない歌詞に、スウィフトの洗練されたメロディが寄り添う。スウィフトは女性作曲家としてブロードウェイ・ミュージカルのスコアを完成させた先駆者であり、本作にもその確かな和声感覚が発揮されている。バラードとして演奏されることが多いが、ミディアム・テンポでのスウィング解釈も魅力的である。
フランク・シナトラがアルバムIn the Wee Small Hours(Capitol, 1955)で深い情感を込めて歌ったヴァージョンが名高い。エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイも録音しており、ヴォーカル・ジャズの重要なレパートリーとなっている。