「Candy」は、作曲家アレックス・クレイマーが作曲し、マック・デイヴィッドとジョーン・ホイットニーが作詞した1944年のポピュラー・ソングである。甘い恋心を「キャンディー」に喩えた愛らしい歌詞が特徴で、発表直後から多くの歌手に取り上げられた。
32小節の典型的なバラード形式で、シンプルながら温かみのあるメロディが魅力。コード進行は穏やかで歌いやすく、ヴォーカリストにとって親しみやすいスタンダードである。ジャズの文脈ではミディアム・スウィングやボサノヴァ・アレンジでも演奏され、メロディの素朴な美しさがさまざまな解釈を許容する。甘美でありながらくどさのないバランスが、時代を超えて愛され続ける理由であろう。
1945年のジョニー・マーサー&ジョー・スタッフォードとパイド・パイパーズによるキャピトル盤が全米2位の大ヒットとなった。ジャズではリー・モーガンのアルバムCandy(Blue Note, 1958)が、トランペットの甘く力強い音色でこの曲の魅力を引き出している。