「But Beautiful」は、作曲家ジミー・ヴァン・ヒューゼンと作詞家ジョニー・バークのコンビによる1947年の作品で、ビング・クロスビー主演のパラマウント映画Road to Rioで初めて歌われた。
キーはGメジャー、32小節のABAB'形式。ほぼ例外なくバラードとして演奏される。美しいメロディは興味深いハーモニーの上に自然に展開し、9thや13thといったテンション・ノートに着地する瞬間が多く、甘美でありながら深い色合いを持つ。「恋は笑いであり涙である」という歌詞のテーマにふさわしく、ビタースウィートな情感が全編に漂い、ヴォーカリストにもインストゥルメンタリストにも表現力が問われる楽曲である。
もっとも有名な録音のひとつは、トニー・ベネットとビル・エヴァンスのデュオ・アルバムThe Tony Bennett / Bill Evans Album(1975)に収録されたヴァージョン。また、1974年に録音されたスタン・ゲッツとビル・エヴァンスのライヴ・アルバムBut Beautiful(1996年発売)も名盤として知られる。