「Born to Be Blue」は、ヴォーカリスト・作曲家のメル・トーメと作詞家ロバート・ウェルズが1946年に共作したトーチ・ソングである。二人は「The Christmas Song」の共作者としても知られ、本曲はトーメ自身がソニー・バーク楽団と共に初録音した。
形式は32小節のAABA。穏やかなバラード・テンポで演奏されることが多く、切なくも洗練されたメロディが「生まれつきブルーな運命」という歌詞のテーマを美しく描き出す。コード進行はスタンダードなii-V-Iの流れを基調としつつ、Aセクションのクロマティックな動きがほのかな陰影を加え、インストゥルメンタルとヴォーカルの両方で魅力を発揮する楽曲となっている。
代表的な録音として、チェット・ベイカーのアルバムBaby Breeze(Limelight, 1965)に収録されたヴォーカル・ヴァージョンが挙げられる。ボビー・スコット(p)とケニー・バレル(g)をバックに歌うベイカーの繊細な表現が、この曲の魅力を余すところなく伝えている。