「Blues in the Night」は、ハロルド・アーレン(1905–1986)が作曲し、ジョニー・マーサーが作詞した1941年のスタンダードで、グレート・アメリカン・ソングブックの代表作の一つである。同名のワーナー・ブラザーズ映画のために書かれ、ウィリアム・ギレスピーが獄中のシーンで歌った。アカデミー歌曲賞にノミネートされた。
キーはEbメジャー。通常の32小節AABA形式とは異なり、12小節のブルース・セクションを含む40小節以上の複合的な「テープワーム」構造を持つ、アーレンの野心的な楽曲である。冒頭の「My mama done tol' me」という南部方言の歌い出しから、ブルースの伝統を直接的に取り込んだメロディが展開される。ポピュラー・ソングの枠内で本格的なブルース感覚を実現した先駆的作品として音楽史上の評価も高い。
ウッディ・ハーマン、アーティ・ショウ、ダイナ・ショアらが1941年中にヒットさせた。フランク・シナトラの『Only the Lonely』(1958年)やエラ・フィッツジェラルドの『Harold Arlen Songbook』(1961年)での録音がジャズ・ファンに特に愛されている。