「Blues a la Mode」は、ピアニストマッコイ・タイナー(1938–2020)が作曲したモーダル・ブルース・ナンバーである。タイナーはフィラデルフィア出身で、ジョン・コルトレーン・カルテットのピアニストとして1960年代のジャズに革命的な影響を与えた。
曲は12小節のブルース形式を基盤としながら、タイナー特有のモーダルなアプローチで和声的に拡張された構成を持つ。タイトルの「ア・ラ・モード」は「モード(旋法)風に」という音楽的な意味と「流行の」というフランス語の二重の意味を掛けている。四度堆積のヴォイシングとペンタトニック・スケールを駆使したタイナーのピアノ・スタイルが色濃く反映されたオリジナルで、伝統的なブルースの枠組みをモダン・ジャズの語法で再解釈した好例だ。
タイナーは多くのブルース作品を書いており、それぞれに独自の和声的工夫が凝らされている。この曲はインパルス!レーベル時代のリーダー作に収録され、タイナーの作曲家としての才能を示す一曲として知られるが、他のミュージシャンによる演奏は比較的少ない隠れた佳曲だ。