「ウィッチクラフト」は、1957年にサイ・コールマンが作曲し、キャロリン・リーが作詞したスウィング・ナンバー。もともとコールマンがレヴューTake Fiveのためにインストゥルメンタルとして書いた曲に、リーが歌詞を付けたものである。
通常の32小節ではなく40小節のABCDA形式という珍しい構造を持ち、キーはFメジャーが標準的。洗練されたメロディと軽妙な歌詞が絶妙にマッチし、ミディアム・スウィングのテンポで演奏されることが多い。コード進行は変化に富み、各セクションが異なる和声的な色彩を持つ。シナトラとの結びつきが強い楽曲だが、インストゥルメンタルでもメロディの魅力が十分に発揮される。
決定的な録音はフランク・シナトラが1957年にネルソン・リドルのアレンジで吹き込んだシングルで、第1回グラミー賞の複数部門にノミネートされた。ジャズ・ピアノではビル・エヴァンスのアルバムPortrait in Jazz(1959年)収録のトリオ演奏が名高い。