「フー・キャン・アイ・ターン・トゥー」は、1964年にイギリスのソングライター・コンビレスリー・ブリッカスとアンソニー・ニューリーがミュージカルThe Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowdのために共作した楽曲。二人は「フィーリング・グッド」「ゴールドフィンガー」など数々のヒット曲を生み出したチームである。
32小節のバラード形式で、キーはCメジャーが一般的。シンプルで美しいメロディが印象的で、「誰も自分を必要としていない時、誰に頼ればいいのか」という孤独と切実さを歌い上げる。和声的には比較的ストレートだが、メロディの広い音域と感情の起伏が歌い手に高い表現力を要求する。ヴォーカル・スタンダードとしての人気が高い。
決定的な録音はトニー・ベネットのシングル(1964年)で、全米ポップ・チャート33位を記録し、ミュージカルのブロードウェイ進出を後押しした。ベネットはこの曲を2021年の引退まで演奏し続けた。ジャズ・ピアニストデイヴィッド・ヘイゼルタインのトリオ録音(2005年)も端正な演奏で知られる。