「Bittersweet」は、テナー・サックス奏者チャーリー・ラウズ(1924–1988)が作曲したジャズ・ナンバーである。ラウズはワシントンD.C.出身で、ハワード大学在学中からプロとして活動を開始。1959年から約10年間にわたりセロニアス・モンク・カルテットの不動のテナー奏者として知られる。
曲はタイトルが示すように、甘さとほろ苦さが同居する叙情的なバラード〜ミディアム・テンポの楽曲である。モンクとの長年の共演で培われた独特の角張ったフレージングと、ラウズ本来の温かみのあるトーンが融合したオリジナル作品で、スモール・コンボでの演奏に適した親密な雰囲気を持つ。ハーモニーはモダン・ジャズの語法に基づきながらも歌心を失わない構成が特徴だ。
この曲は1988年のラウズのリーダー作『Soul Mates』に収録されている。同作はラウズ、サヒブ・シハブ(bs)、クラウディオ・ロディティ(tp)らによるセクステットで、ラウズの晩年の充実した演奏を伝える名盤である。