「There Is No Greater Love」は、1936年にイシャム・ジョーンズが作曲したジャズ・スタンダードである。ジョーンズは1920年代から70曲以上のヒットを放ったバンドリーダー兼作曲家で、この曲は彼のオーケストラ最後のヒット曲となった。ヴォーカルは若き日のウディ・ハーマンが担当している。
形式は32小節のAABA、キーはB♭が標準。A セクションはI-IV-V系の進行を軸にサイクル・オブ・フィフスを含む動きが特徴的で、自然な前進感を生み出す。ブリッジでは関係調のGマイナーへ一時的に移行し、感情的なコントラストを与える。バラードからミディアム・アップ・スウィングまで幅広いテンポで演奏され、1950年代のハード・バップ・ミュージシャンたちによってジャム・セッションの定番曲に押し上げられた。
代表的な録音には、ダイナ・ワシントンのアルバムDinah Jams(1954年)でのバラード解釈がある。スウィング・テンポではマイルス・デイヴィスの1956年Prestige録音や、ソニー・スティットとジーン・アモンズの快演が知られている。