「スウィート・ジョージア・ブラウン」は1925年にマセオ・ピンカードとベン・バーニーが作曲し、ケネス・ケイシーが作詞したジャズ・スタンダードの代表格である。バーニーの共作クレジットはバンドリーダーへの慣例的な名義貸しとされ、実質的な作曲者はピンカードと考えられている。ハーレム・グローブトロッターズのテーマ曲としても広く親しまれている。
形式は16小節のAセクションと16小節のBセクションからなるAB構成(計32小節)で、キーはFまたはGメジャーが標準的である。最大の特徴は下降する五度圏進行(VI7-II7-V7-I)で、ドミナント7thコードが連鎖的に解決していく力強い推進力がある。この循環的な進行はシンプルながらもスウィング感に満ち、テンポを上げてもゆったりと演奏しても曲の魅力が損なわれない。ジプシー・ジャズからビバップまで、あらゆるスタイルで取り上げられてきた万能曲である。
初録音はバーニー楽団による1925年の版で5週連続1位を記録した。ジャズにおける名演としてはジャンゴ・ラインハルトの1935年録音、オスカー・ピーターソンのスウィンギングなトリオ版などが挙げられる。