「スウィート・アンド・ラブリー」は1931年に発表されたアメリカン・ポピュラー・ソングで、ガス・アーンハイム、チャールズ・N・ダニエルズ(ペンネーム:ジュール・ルメア)、ハリー・トバイアスの共作とクレジットされている。実質的な作曲はダニエルズの手によるものとされ、アーンハイム楽団のテーマソングとして14週連続1位を記録した。
32小節のAABA形式で、キーはGメジャーまたはFメジャーで演奏されることが多い。一見シンプルなメロディの中に革新的なハーモニーが潜んでおり、A セクションではマイナー方向への転調的な動きやオーギュメンテッド・コードが独特の陰影を生んでいる。この「甘さの中に潜む複雑さ」こそが、多くのジャズ・ミュージシャンを引きつけてきた理由であり、コード進行のリハーモナイズの余地が非常に大きい。
ジャズ史における最も重要な録音は、セロニアス・モンクが1962年のアルバムMonk's Dreamで披露したカルテット版である。モンクの角張ったフレージングと独特の間がこの曲の隠れた前衛性を引き出しており、ジャズ・スタンダードとしての地位を不動のものにした。1957年のカーネギーホールでのジョン・コルトレーンとの共演ライヴも伝説的な名演として知られる。