「Stompin' at the Savoy」は、アルト・サックス奏者のエドガー・サンプソンが1933年に作曲したスウィング・ジャズの代表曲である。ニューヨーク・ハーレムの伝説的なダンスホール「サボイ・ボールルーム」の名を冠している。
32小節のAABA形式で、キーはD♭メジャー。Aセクションはシンプルなコール・アンド・レスポンスの旋律がD♭のⅡ-Ⅴ-Ⅰを軸に展開し、ミディアム・ファストのスウィング感が踊り出したくなるような躍動感を生む。ブリッジではサブドミナント方向へ大胆に転調し、色彩の変化が楽曲にドラマを添える。ビッグバンドからコンボまで幅広い編成で演奏され、スウィング時代の精神を象徴するナンバーである。
チック・ウェッブ楽団の1934年Columbia録音が初録音で、チャート10位を記録。ベニー・グッドマンの1936年Victor録音、特にテディ・ウィルソンとライオネル・ハンプトンを加えたカルテット版がさらに大きなヒットとなった。エラ・フィッツジェラルドの1957年ライヴでのスキャット・ヴァージョンも伝説的名演である。