「Bidin' My Time」は、ジョージ・ガーシュウィン(1898–1937)が作曲し、兄アイラ・ガーシュウィンが作詞した1930年の楽曲である。ブロードウェイ・ミュージカル『Girl Crazy』で男性カルテット「ザ・フォーサム」によって紹介された。同作からは「I Got Rhythm」「But Not for Me」など数々の名曲が生まれている。
曲はのんびりとした雰囲気を持つミディアム・テンポのナンバーで、急がず自分のペースで生きるという歌詞の世界観がそのままメロディに反映されている。ガーシュウィンらしい自然なメロディ・ラインと品のある和声進行が魅力で、ヴォーカル・スタンダードとして親しまれてきた。ジャズの文脈ではスウィングやボサノヴァ風のアレンジでも演奏され、リラックスした雰囲気のセット・リストに好適な一曲である。
ヴォーカル名盤としてはサラ・ヴォーンの『Sarah Vaughan Sings George Gershwin』(1958年)や、エラ・フィッツジェラルドの『George and Ira Gershwin Songbook』(1959年)に収録されたヴァージョンが代表的である。