「The Song Is You」は、ジェローム・カーンが作曲しオスカー・ハマースタイン2世が作詞した楽曲で、1932年のミュージカルMusic in the Airで初演された。カーンの円熟期を代表する作品のひとつで、優雅で知的なメロディが多くの音楽家を惹きつけてきた。
形式はAABA・32小節、キーはCメジャーが一般的。Aセクションのメロディは上昇する跳躍と順次進行を巧みに組み合わせ、カーンらしい格調の高さと歌謡性を両立させている。ブリッジでは下属調方面への転調が挟まれ、Aセクションへの回帰に新鮮な響きをもたらす。ビバップ期以降はアップテンポで演奏されることが多く、コード進行の美しさを活かした高速の即興が聴きどころとなる。
フランク・シナトラがトミー・ドーシー楽団との最後の演奏曲としてこの曲を選んだことは有名。ジャズではチャーリー・パーカーのビバップ解釈や、ソニー・ロリンズの力強いテナー・サックス演奏が代表的である。