「Solitude」は、デューク・エリントンが1934年にシカゴのレコーディング・スタジオでわずか20分で書き上げたとされる名バラードである。エディ・デランジとアーヴィング・ミルズが歌詞を付け、エリントン楽団の録音は全米チャート2位を記録した。
形式はAABA・32小節、キーはD♭メジャー。冒頭のメロディが導音まで上昇しながらも主音に到達しない独特のフレーズが、孤独と郷愁の入り混じった感情を見事に表現している。和声はシンプルに見えるが、2回目のAセクションでIVをII7に置き換えるなどの微妙な変化があり、解決感を巧みにコントロールしている。エリントンはこの曲を特に愛し、1934年から1972年にかけて42回もの録音を残した。
エリントン楽団の1934年のオリジナル録音(ジョー・ナントンのプランジャー・ミュート・トロンボーンが印象的)が原点。ヴォーカルではビリー・ホリデイのしっとりとした解釈やエラ・フィッツジェラルドのDuke Ellington Song Book(1957年、Verve)収録のヴァージョンが広く知られている。