「A Smooth One」は、ベニー・グッドマン名義で1941年に発表されたスウィング・ナンバーである。グッドマン・セクステットの録音で世に出たが、実質的にはエレクトリック・ギターの先駆者チャーリー・クリスチャンが生み出したリフがもとになっているとも伝えられる。
形式はAABA・32小節、キーはF。Aセクションはシンプルなリフを中心に構成され、B♭6やBdim7を経由するスウィング時代らしい明快な和声進行が心地よい。ブリッジではIV(B♭)へ移行し、メロディに変化をつける。軽快なテンポとキャッチーなリフが特徴で、スウィング・ダンスの定番曲としても愛されている。クリスチャンのホーンライクなギター・ソロが曲の魅力をいっそう引き立てている。
1941年3月のグッドマン・セクステットによるオリジナル録音(Columbia)では、チャーリー・クリスチャン(g)、カウント・ベイシー(p)、ジョージー・オールド(ts)らが参加している。クリスチャンの流麗なギター・ワークが堪能できる、スモール・コンボ・スウィングの好例である。