「Small Fry」は、ホーギー・カーマイケルが作曲し、フランク・レッサーが作詞した1938年のポピュラー・ソングである。パラマウント映画Sing You Sinnersでビング・クロスビー、フレッド・マクマレイ、若き日のドナルド・オコナーが歌い、映画とともにヒットした。
子供をたしなめるユーモラスな歌詞と、カーマイケルらしい温かみのあるメロディが魅力の小品で、AABA・32小節のコンパクトなフォームにまとまっている。キーはF付近で演奏されることが多い。和声は素朴だがスイング感に満ちており、軽快なミディアム・テンポで演奏するとチャーミングな味わいが際立つ。ジャズ・スタンダードとしてはやや演奏機会の少ない曲だが、ヴォーカル・ジャズのレパートリーとして根強い人気がある。
クロスビーとジョニー・マーサーのデュエット版(1938年)は全米3位を記録した。ジャズ・ヴォーカル・グループハイローズがマーティ・ペイチ・デクテットと共演したアルバムAnd All That Jazz(1958年)での洗練されたアレンジも聴きごたえがある。