「Sister Sadie」は、ハードバップの巨匠ホレス・シルヴァーが1959年に作曲した、ゴスペル色あふれるファンキーなナンバーである。同年録音のBlue NoteアルバムBlowin' the Blues Awayで初めて世に出た。
形式はAABA・32小節、キーはB♭。メロディはペンタトニック・スケール(いわゆる「ソウル・ペンタトニック」)を効果的に用い、コール・アンド・レスポンス的なフレーズ構造がゴスペルの熱気を伝える。アップテンポで演奏されることが多く、フロントラインとリズム・セクションが一体となってスイングするさまは、クインテットながらビッグバンドに匹敵するエネルギーを生み出す。シルヴァーらしい泥臭くも洗練されたハーモニー感覚が光る一曲だ。
オリジナル録音ではブルー・ミッチェル(tp)、ジュニア・クック(ts)、ジーン・テイラー(b)、ルイス・ヘイズ(ds)がシルヴァーとともに快演を聴かせる。ウディ・ハーマン楽団による1960年代のビッグバンド・カヴァーも、この曲の魅力を別の角度から引き出した名演として広く親しまれている。