「Sandu」は、1955年にトランペット奏者クリフォード・ブラウンが作曲した12小節のジャズ・ブルースである。ブラウンは25歳で交通事故により夭折したが、わずか5年の活動期間で後世に計り知れない影響を与えた天才である。
キーはE♭。ブルースとしてはやや珍しいキーだが、それがこの曲独自の響きを生んでいる。メロディはリラックスしたレイドバック・フィーリングで、トランペットとテナーサックスのユニゾンで提示される。基本的なI-IV-Vのブルース進行にii-V-Iの挿入が施されたジャズ・ブルース形式で、9〜10小節目のB♭ペダルが特徴的なアクセントとなっている。シンプルながらメロディの歌心が素晴らしく、ジャム・セッションでも頻繁にコールされる定番曲である。
決定的な録音はクリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットのStudy in Brown(1955年、EmArcy)である。ハロルド・ランド(テナーサックス)、リッチー・パウエル(ピアノ)、ジョージ・モロウ(ベース)との演奏で、ブラウンは輝かしい音色と流麗なフレージングによる2コーラスのソロを披露している。ワンテイクで録音されたという逸話も残る。