「Quiet Nights Of Quiet Stars」は、アントニオ・カルロス・ジョビンが作曲したボサノヴァの名曲で、ポルトガル語の原題は「Corcovado」。リオデジャネイロのコルコバードの丘にちなんで名づけられた。ジョビンはボサノヴァの創始者の一人として「The Girl from Ipanema」「Desafinado」「Wave」など無数の名曲を生み出した、ブラジル音楽史上最大の作曲家である。
形式は拡張されたAABA構造で、キーはCメジャーが一般的。穏やかに下降するメロディラインと、ジョビン特有の洗練されたハーモニーが静謐な夜の雰囲気を見事に描き出す。コード進行はメジャー7thやマイナー9thを多用し、ボサノヴァ特有の浮遊感のあるサウンドを生み出している。テンポはゆったりとしたボサノヴァで演奏される。
代表的な録音としては、ジョアン・ジルベルトとジョビン自身の共演盤が決定版。英語歌詞はジーン・リースが手がけ、フランク・シナトラとジョビンの共演アルバムFrancis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim(1967年)での歌唱も名高い。スタン・ゲッツの録音もボサノヴァ・ジャズの名演として広く知られている。