「Portrait Of Jennie」は、1948年の同名映画のためにJ・ラッセル・ロビンソンが作曲した楽曲である。ロビンソンはラグタイム・ディキシーランド時代から活躍したピアニスト兼作曲家で、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドのメンバーとしても知られる。本曲はナット・キング・コールの歌唱でヒットした。
形式は32小節のAABA、キーはFメジャーが一般的。ロマンティックで夢幻的なメロディが映画の幻想的な雰囲気を反映しており、ジャズではバラードとして演奏されることが多い。ハーモニーはスタンダードなii-V-I進行を基盤としつつ、メロディの美しさが際立つ構成で、管楽器のフィーチャー・ナンバーとして好まれている。
ジャズにおける名演としては、クリフォード・ブラウンのClifford Brown with Strings(1955年)でニール・ヘフティがアレンジしたストリングス付きバージョンが特に有名。レッド・ガーランドのアルバムManteca(1958年)でのピアノ・トリオ版や、ブルー・ミッチェルのトランペット版も好演として知られる。