「ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクウェア」(正式には「A Nightingale Sang in Berkeley Square」)は、マニング・シャーウィンが作曲し、エリック・マシュウィッツが作詞した1940年のイギリス生まれのスタンダードである。ロンドンのメイフェア地区にあるバークリー・スクウェアを舞台にしたロマンティックな情景描写が美しい。
32小節のAABA形式で、キーはE♭メジャーが標準的。イギリスのソングライティングの伝統を反映した上品で流麗なメロディが最大の魅力で、ハーモニーにはクロマティックな半音進行やディミニッシュ・コードが巧みに配置されている。Aセクションのメロディは穏やかに上下しながら物語を紡ぎ、ブリッジでは調性の変化が感情の高まりを演出する。バラードとして演奏されることがほとんどで、メロディの歌心と歌詞の詩的な美しさが一体となった名曲だ。
ジャズにおける代表的な録音としては、マンハッタン・トランスファーのコーラス・バージョンや、ボビー・ダーリンのスウィンギーな解釈が知られている。ステイシー・ケントをはじめとする現代のジャズ・ヴォーカリストにも愛され続けている一曲である。