「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」は、ガイ・ウッドが作曲し1953年に発表されたロマンティック・バラードの傑作である。もともとは1947年に「Music from Beyond the Moon」というタイトルで書かれたが、ロバート・メリンが新たな歌詞を付けて現在のタイトルに生まれ変わった。
32小節のAABA形式で、キーはCメジャーが標準。アリアのような広い音域を持つメロディが最大の特徴で、Cメジャーではミドル・Cの下のGから2オクターヴ上のDまでを使い切る。Aセクションにはスラッシュ・コードを含む滑らかな半音進行が織り込まれ、ブリッジでは転調を伴う複雑なハーモニーが感情の高まりを演出する。テンポは必ずバラードで演奏され、メロディの流麗なラインと豊かなコード・プログレッションが深いロマンティシズムを生み出している。
最も有名な録音は、ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマンによる1963年のアルバムJohn Coltrane and Johnny Hartman収録のバージョンで、ジャズ・バラードの頂点とも称される名演である。フランク・シナトラの1953年のCapitol盤もこの曲の人気を決定づけた。