「メディテーション」(Meditação)は、ブラジルの作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンが作曲し、ニュートン・メンドンサがポルトガル語の歌詞を書いたボサノヴァの名曲である。1960年頃に書かれ、1961年にジョビン自身のアルバムThe Composer of Desafinado, Playsで初録音された。
形式はAABA、キーはCメジャーが標準的である。A セクションはトニックのC6から始まり、半音階的なコード・ムーヴメントを経てII-V進行へと展開する、ジョビンらしい洗練されたハーモニーが魅力だ。メロディは穏やかで内省的な趣を持ちながらも、ブリッジで短調へ転じることで切実な感情が顔をのぞかせる。ボサノヴァ特有の静かなシンコペーションに乗せて演奏され、テンポは控えめだが、和声の色彩変化が豊かなため、ソリストには繊細なハーモニック・センスが求められる。
代表的な録音としては、ジョアン・ジルベルトのアルバムO Amor, O Sorriso e a Flor(1960年)収録のギター弾き語りや、チャーリー・バード、ジョー・パスによるギター演奏がある。またフランク・シナトラがジョビンと共演した英語版も広く知られている。