「ルラバイ・オブ・バードランド」は、イギリス出身のジャズ・ピアニストジョージ・シアリングが1952年に作曲した楽曲である。ニューヨークのジャズ・クラブ「バードランド」のラジオ番組のテーマ曲としてオーナーの依頼で書かれ、シアリング自身の回想によれば作曲にわずか10分しかかからなかったという。
形式は32小節AABA、キーはFマイナー/Abメジャー(相対長短調の間を行き来する)が標準的。A セクションはマイナー・キーのキャッチーなメロディで始まり、ブリッジでは相対メジャーに転じて明るさが差し込む。この長調と短調のコントラストが曲全体の色彩を豊かにしている。コード進行はダイアトニックなII-V連鎖が中心で比較的シンプルだが、ミディアム〜アップテンポのスウィングで演奏されると非常に軽快で楽しい。歌手のレパートリーとしても人気が高く、あらゆるキーで演奏される可能性がある。
シアリング・クインテットの1952年のオリジナル録音(MGM)が原点であり、サラ・ヴォーンがクリフォード・ブラウンと共演した1954年の録音は、歌詞付きの最初のヴァージョンとして歴史的価値が高い。メル・トーメとシアリングの1982年のライヴ・デュオ(グラミー賞受賞)も名演として知られる。