「ラブ・ウォークド・イン」は、ジョージ・ガーシュウィンが作曲し、兄アイラ・ガーシュウィンが作詞した楽曲で、1938年の映画The Goldwyn Folliesで使用された。メロディ自体は1930年頃に書かれていたが、歌詞が付けられたのは1937年のことである。ジョージの死後に公開された最後の映画作品の一つに含まれる曲だ。
形式は32小節AABA、キーはEbメジャーが一般的。A セクションは温かく上昇するメロディ・ラインが特徴で、恋の訪れを告げる歌詞の内容をそのまま音楽で表現している。ガーシュウィンらしいクラシカルな優雅さとジャズのハーモニーが融合した和声進行で、II-V-Iの動きが自然に織り込まれている。バラードからミディアム・スウィングまで幅広いテンポで演奏され、メロディの美しさがどのアプローチでも際立つ。
エラ・フィッツジェラルドのアルバムElla Fitzgerald Sings the George and Ira Gershwin Songbook(1959年)の演奏が決定版といえる。またエロール・ガーナーのピアノ・トリオによる即興的でスウィング感あふれる解釈も、この曲のジャズとしての魅力を存分に引き出した名演である。