「アイ・ウォント・トゥー・ビー・ハピー」は、ヴィンセント・ユーマンスが作曲し、アーヴィング・シーザーが作詞したナンバー。1925年のブロードウェイ・ミュージカルノー・ノー・ナネットのために書かれ、劇中では繰り返し登場するテーマ曲として使われた。
Cメジャーの明快なキーで書かれた32小節のAABA形式。ユーマンスのメロディは跳ねるようなリズムと単純明快なフレーズが特徴で、聴く者を自然と明るい気持ちにさせる。コード進行はダイアトニックな動きが中心だが、ブリッジではサブドミナント方向への展開が変化を付ける。テンポの幅が広く、ミディアム・スウィングからアップテンポまで対応でき、ビバップ期にはソロイストがハイスピードで駆け抜ける演奏も多く聴かれる。
バド・パウエルのアルバムThe Amazing Bud Powellに収録されたヴァージョンは、ビバップ・ピアノの真髄を聴かせる名演。またセロニアス・モンクとソニー・ロリンズの共演盤でのテイクも、両者の個性が火花を散らすスリリングな録音として名高い。