「In Walked Bud」は、1947年にセロニアス・モンクが作曲したジャズ・スタンダード。盟友であるピアニスト、バド・パウエルへのトリビュートとして書かれた作品で、アーヴィング・バーリンの「Blue Skies」のコード進行を下敷きにしている。
形式は32小節のAABA。キーはA♭メジャーで演奏されることが多い。A セクションは関係短調のFマイナーから始まり、マイナー・クリシェ(mi→miMaj7→mi7)を経てII-V-Iでトニックへ解決するという、モンクらしい独特の進行が展開される。ブリッジはわずか2つのコードで構成され、シンプルながらも効果的なコントラストを生む。テーマのメロディはバップ的な躍動感に満ち、モンクの角張ったリズム感覚とユーモアが凝縮されている。
モンク自身の初録音は1947年のBlue Noteセッション(後にGenius of Modern Musicとして編纂)。1958年のライヴ盤Misteriosoではジョニー・グリフィンのテナー・サックスが圧巻のソロを聴かせる名演として名高い。1968年のUndergroundではジョン・ヘンドリックスが歌詞をつけたヴォーカル・バージョンも録音されている。