「Impressions」はジョン・コルトレーンが作曲したモーダル・ジャズの代表的なナンバーである。1961年11月5日、ニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴで初録音され、1963年のアルバムImpressionsに収録された。コルトレーンのクラシック・カルテット期を象徴する重要な一曲である。
コード進行はマイルス・デイヴィスの「So What」と同一で、Dドリアン16小節→Ebドリアン8小節→Dドリアン8小節というAABA構成をとる。メロディはモートン・グールドの「Pavanne」から着想を得た4音のモティーフを基にしている。2つのモード間を半音で行き来するだけのシンプルな構造だが、それゆえに即興演奏の自由度は極めて高い。アップテンポで演奏されることが多く、ソリストにはモーダルなアプローチによる長尺の即興が求められる。ジャズ教育の場でもモーダル・インプロヴィゼーションの入門曲として広く使われている。
コルトレーン自身のヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴ(1961年、マッコイ・タイナー、ジミー・ギャリソン、エルヴィン・ジョーンズ参加)が決定的な録音であり、約15分に及ぶ壮絶なソロは圧巻である。ウェス・モンゴメリーがウィントン・ケリー・トリオと共演したライヴ・バージョン(Smokin' at the Half Note関連録音)も広く知られる。