「I'm Beginning to See the Light」は1944年、デューク・エリントン、ジョニー・ホッジス、ハリー・ジェイムスの3人が共同で作曲し、ドン・ジョージが作詞したスウィング・ナンバーである。1945年にはハリー・ジェイムス楽団の録音が全米1位を記録し、エリントン楽団やエラ・フィッツジェラルド&インク・スポッツの録音もヒットした。
形式は32小節のAABA、キーはGメジャーが小編成ジャズでは一般的である。A セクションは明るく跳ねるようなリフ・ベースのメロディが特徴的で、シンプルなI-VI-ii-V進行の上を軽快に駆け抜ける。ブリッジではIVメジャーへ移行し、わずかな陰影を加えた後にA セクションへ戻る。ミディアム・アップ〜アップテンポのスウィングで演奏されることが多く、ビッグバンドからコンボまで幅広い編成で楽しめる。メロディのキャッチーさとコード進行のシンプルさが、ジャムセッションでも好まれる理由である。
オリジナルのデューク・エリントン楽団による1944年の録音(ヴォーカル:ジョヤ・シェリル)は、ホッジスのアルト・サックスとローレンス・ブラウンのトロンボーンのソロが光る名演である。エラ・フィッツジェラルドはインク・スポッツとのデュエット版(1945年)をはじめ、繰り返し取り上げている。