「ハート・アンド・ソウル」は、ホーギー・カーマイケルが作曲し、フランク・レッサーが作詞した1938年の楽曲である。ラリー・クリントン楽団(ヴォーカル:ビー・ウェイン)の初録音が全米1位を記録し、スウィング時代を代表するヒットとなった。
形式はAABAの32小節。キーはFメジャーが原調だが、ジャズやピアノ・デュエットではCメジャーでも広く演奏される。Aセクションの特徴的なI-vi-IV-V(いわゆる「50年代進行」)は、ドゥーワップやポップスにも引き継がれた循環コードの原型としても有名。メロディは親しみやすく覚えやすいため、初心者のピアノ連弾曲としても世界中で愛されている。ジャズの演奏では、このシンプルな進行をどれだけ豊かにリハーモナイズするかが腕の見せどころとなる。
前述のラリー・クリントン楽団の1938年盤が歴史的名盤。ジャズ・ヴォーカルではエラ・フィッツジェラルドの1950年代の録音が、スウィング感あふれる解釈で知られる。