「フォー・マイナーズ・オンリー」は、サクソフォン奏者・作曲家のジミー・ヒースが書いたビバップ・チューンである。ヒースは「リトル・バード」の愛称で知られるフィラデルフィア出身のミュージシャンで、ジョン・コルトレーンやベニー・ゴルソンと共に活動し、「CTA」「Gingerbread Boy」など数多くのジャズ・スタンダードを生み出した。
タイトルが示す通り、マイナー・キーを基調としたハード・バップ・スタイルの楽曲で、テーマはキャッチーでありながら高度な即興を引き出す洗練されたハーモニック・フレームワークを持つ。ヒースの作曲の特徴であるビバップの複雑な和声構造に、メロディックで親しみやすいヘッド(テーマ)が組み合わさっている。ミディアム・アップ・テンポで演奏されることが多く、スモール・コンボやセクステットでの演奏に適した楽曲である。
ヒース自身のリーダー作The Thumper(1959年、Riverside Records)に収録されたバージョンが代表的で、ナット・アダレイ(cor)、カーティス・フラー(tb)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、アルバート・ヒース(ds)というオールスター・メンバーによる力強い演奏が聴ける。1957年にはアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズもこの曲を取り上げている。