「エブリ・タイム・ウィー・セイ・グッバイ」は、コール・ポーターが作詞・作曲した1944年のバラード。ブロードウェイのレヴューSeven Lively Artsでナン・ウィンとジェール・マクマホンにより初演された。公演は短命だったが、この曲だけが不朽の名作として残った。
E♭メジャー、32小節ABAC形式。最大の特徴は、歌詞に歌われる「メジャーからマイナーへの変化」がそのままハーモニーに反映されている点である。A♭メジャーからA♭マイナーへの移行が別れの切なさを和声で表現しており、控えめなコード進行が歌詞の繊細な感情を際立たせている。この「メジャー/マイナーの揺らぎ」をどう表現するかが演奏の鍵となる。
代表的録音はエラ・フィッツジェラルドの1956年のElla Fitzgerald Sings the Cole Porter Song Book(Verve、編曲:バディ・ブレグマン)。初期の録音ではベニー・グッドマン・クインテット(ヴォーカル:ペギー・マン)の1944年版がチャート12位を記録している。