ジェローム・カーン作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞による1939年の楽曲。ブロードウェイ・ミュージカルVery Warm for Mayのために書かれた。同作は興行的には振るわなかったが、この曲だけは絶大な人気を獲得し、最も愛されるジャズ・スタンダードの一つとなった。
36小節のAA'BA''形式で、通常のAABA形式に独自のひねりを加えている。A'はAセクションを4度下に移調し、A''は4小節延長される。キーはA♭メジャーだが、曲中で複数の調を経巡る壮大な転調が最大の特徴で、II-V-Iの連鎖が美しい円環を描く。その強靭なメロディと論理的かつ挑戦的なコード構造が、即興演奏家を強く惹きつけてきた。チャーリー・パーカーの「Bird of Paradise」をはじめ、数多くのコントラファクトの土台ともなっている。
ディジー・ガレスピーとチャーリー・パーカーによる1945年のセクステット録音はバップ時代の決定版で、冒頭のイントロは事実上この曲の標準的な導入として定着した。エラ・フィッツジェラルドのSings the Jerome Kern Songbook(1963年)も名盤として知られる。