「ドント・ブレーム・ミー」は、ティン・パン・アレーの作曲家ジミー・マクヒューが作曲し、ドロシー・フィールズが作詞したポピュラー・ソングである。1932年にシカゴのアポロ・シアターで上演されたミュージカル「Clowns in Clover」で披露され、1933年に出版された。同年、エセル・ウォーターズやガイ・ロンバードらの録音でヒットした。
形式は32小節のAABA、キーはCメジャーが一般的である。「あなたに恋をしてしまったのは私のせいじゃない」というフィールズの機知に富んだ歌詞に乗せて、マクヒューの美しいメロディが優雅に展開される。Aセクションはシンプルながらも深い情感を湛えた旋律で、ブリッジでの和声的な展開が曲に陰影を加えている。コード進行は比較的ストレートだが、メロディのロマンティックな表情がジャズ・ミュージシャンたちの創造的な解釈を引き出す名曲である。
ジャズにおける名録音は数多い。サラ・ヴォーンの1946年のMusicraft録音は初期キャリアを代表する名唱で、チャーリー・パーカーもライヴ録音でこの曲を取り上げ、バラードにおける抒情性を発揮している。ナット・キング・コールの1948年のヴァージョンはポップ・チャートで21位を記録し、この曲のスタンダードとしての地位を確固たるものにした。