「Afternoon in Paris」は、モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)の創設者・音楽監督として知られるピアニスト、ジョン・ルイス(1920–2001)が1949年に作曲したジャズ・スタンダードである。クラシック音楽への深い造詣とジャズを融合させた知的な作風で知られるルイスらしく、エレガントなメロディの中に巧みな和声の仕掛けが施されている。
曲は32小節のAABA形式、通常キーはCメジャー。Aセクションではトーナル・センターがB♭、A♭へと滑らかに移動し、シンプルに聴こえるメロディの裏に洗練されたコード進行が広がる。この転調の妙がソロイストに豊かなインプロヴィゼーションの素材を提供しており、ジャム・セッションの定番として長く親しまれている。
代表的な録音は、1956年にパリで録音されたルイスとギタリスト、サシャ・ディステルとの共同リーダー作Afternoon in Paris。当時19歳のテナー奏者バルネ・ウィランをはじめとするフランスの名手たちとMJQメンバーが共演した、米仏ジャズ交流の記念碑的セッションである。